フリーランスイラストレーターが取引の際に契約書を用意した方がいい理由

みなさんは普段から取引の際に「契約書」を交わしていますか?

フリーランスのイラストレーターが直面しやすいのが、クライアントとの取引で起きる様々な問題です。

既にイラストレーターとして活動されている方や、これからフリーランスで活動しようと考えている方にとって、契約書の準備がなぜ重要なのか、そしてどのように進めればいいのかについて、自分なりの意見から解説しようと思います。

取引をスムーズに、そしてトラブルなく進めるためにも、この記事を参考にしていただければと思います。

この記事にはプロモーションが含まれます。

なぜ契約書が必要なのか

フリーランスイラストレーターとして活動していると、クライアントから仕事の依頼を受けることになりますよね。

その際「メールでしっかり連絡したし大丈夫」と思ってしまいがちですが、それだけだと後々トラブルになった時に、何の対策もとれずに泣き寝入りすることになるかもしれません。

契約書があることで、仕事の内容、納期、報酬、著作権の取り扱いなど、双方の権利と義務が明確になります。

これにより万が一問題が生じたときにも、契約書に基づいて解決を図ることができます。

契約書は、そのような不測の事態を防ぐための保険のようなものです。具体的には以下のようなメリットがあります。

依頼内容と取り扱い方法の明確化

契約書には、仕事の範囲、納期、報酬、著作権の扱いなど、取引の条件が明確に記載されます。

これによりお互いに認識をすり合わせることができます。

後々に「〇〇だと思っていた」「〇〇で使えると思っていた」というような誤解が生じるリスクを減らせます。


トラブル発生時の対処法の確立

もし仕事の進行や納品後に何か問題が発生した場合、契約書にはその解決方法も定められています。

これにより感情的な対立を避け、合理的な解決が図れます。


信頼性の向上

契約書を用意することは、仕事に対しての誠実さを示すことができます。

これによりクライアントからの信頼を得やすくなり、将来的に良好な取引関係を築きやすくなります。

取引時に用意したい書類

取引をスムーズかつ安全に進めるために、契約書の他にも準備しておきたい書類があります。

契約書の役割や、他の書類の役割についても紹介しますね。


契約書

双方の合意事項を法的に有効な形で記載した文書。

作業内容、納期、報酬額、キャンセルポリシー、著作権の扱いなど、取引の全体像を明確にします。

発注書

クライアントからイラストレーターへの正式な作業依頼書。

イラスト作成時における詳細や、資料などが記載されている契約書の一部となります。

請求書

作業完了後、報酬を請求するための文書。請求額、支払期限などが記載されます。


これらの書類を適切に用意・管理することで、取引がスムーズに進み、後からのトラブルを避けることができます。

発注書は、クライアント側が依頼をする上でどんなイラストを描いて欲しいのか要望を伝える書類です。

凛道セイ
凛道セイ

メールやDMなどのやり取りでは、発注に関する情報のみ行われがちですよね。

契約書はクライアント側でも作成することができますが、内容がクライアント側に有利な条件になっていたりすることもあります。

自分が譲れない点はしっかりと明記するためにも、使いまわしできる契約書を1つ作っておくことをオススメします。

でも実際に意味あるの?

相手の名前がハンドルネームだったり、はんこ(印鑑)が押されてない契約書に効力はあるのでしょうか?

たしかに、相手の情報もない状態の契約書には100%の効力はないかもしれません。

ですが、以下の情報があれば契約は有効に成立する可能性があります。


合意の証拠

メールやメッセージ上でのやり取りや、契約書の受け取りは、双方が契約内容に合意した証拠とみなされます。

デジタル上でのやり取りも、契約の成立において有効な手段と認識されています。

当事者の特定

本名が不明であっても、ハンドルネームやその他の連絡先情報(メールアドレス、SNSのアカウントなど)を用いて当事者を特定できる場合、契約は有効に成立することがあります。

ただし、トラブルが発生した際に当事者を追及することが困難になる可能性もあるため、可能な限り特定可能な情報を契約書に記載しておくことがベストです。

電子契約書の効力

電子契約も、紙の契約と同様に法的な効力を持つと認められています。

そのため、SNSやメールを通じて行われる契約も適切な条件が満たされていれば、有効な契約とみなされます。


契約書と、その契約書を交わしたメッセージ内容を保持することが重要です。

これによって、契約内容に関する紛争が生じた場合に、合意の内容や契約条件を証明することができます。

ただ自作した契約書は、専門家に見てもらわないと有効かどうかの判断はできません。

ココナラでは、契約書の作成サービスなどを出品している専門家の方も居るので、しっかりした契約書を準備しておきたい方は依頼してみるといいかもしれません。

もっと知りたい方は!

契約書に関する便利なWEBサービス

書類作成がめんどう…、法的な知識がない…、という人でも安心して下さい。今は便利なWEBサービスが数多くあります。

サービスを活用することで、かんたんに書類を作成できますし、取引を安全に進めることができます。

以下にいくつかのサービスを紹介します。


文化庁 著作権契約書 作成支援システム

文化庁が提供している、無料で使える契約書作成WEBサイトです。

もっと知りたい方は!

ひな形を使って必要事項を記載して作成します。

修正や加筆が必要な場合は、Googleドキュメントなどで調整しましょう。


GMOサイン

契約書の作成から、相手への送信、署名もオンラインで完結します。

フリープランでは、月5通まで無料で使うことができます。

もっと知りたい方は!

無料で使えるのはすごい…!月に案件が5件以内の人は試してみてもいいかもしれませんね。


freeeサイン

弁護士監修の契約書の作成から、相手への送信、署名もオンラインで完結します。

相手から送付されてきた契約書チェックも可能です。

月10通まで月980円~利用できます。

もっと知りたい方は!

freeeはクラウド会計ソフトサービスもあるので、請求書の作成や、売上の管理や確定申告の際にも連携して使うことが可能です!


Misoca

インボイス制度や、電子帳簿保存法に対応した請求書作成サービスです。

月10通まで無料で使うことができます。

もっと知りたい方は!

Misocaは、会計ソフトの『弥生会計』や『やよいの青色申告 オンライン』との連携が可能です。

確定申告が白色の方は『やよいの白色申告 オンライン』無料で使えますよ!

もっと知りたい方は!

まとめ

実際のところ、口約束でも取引きをしたという証明になるそうですけど、忘れてしまったり記憶違いが起こることもありますからね。

契約書は面倒に感じるかもしれませんが、仕事と権利を守るために役立ってくれるはずです。

請求書作成サービスでは、面倒な税金やらの計算を自動で行ってくれるので、計算が苦手な私としても大変助かるサービスだと感じてます…!

ぜひ、この機会に契約書や請求書を作成して、安心してクリエイティブな活動を続けて欲しいと思います!